第 22 回なごみの会
題目えにしを知る
義侠 40% 750k 9BY (写真なし)
義侠 40% 750k 22BY
義侠 60% 1500k 22BY
義侠 70% 1500k 22BY 秋あがり
義侠 えにし
義侠 はるか
   
今回のテーマは、「えにしを知る」ということで、愛知県愛西市 山忠本家酒造の第11代の若き蔵元にご来店いただき、看板酒「えにし」を中心に「義侠」を飲み比べる会を開催しました。

秋の行楽のためでしょうか、今回の参加者は17名でいつもより参加された方が少なめでした。でも造り手である蔵元と十分にお話ができました。
 義侠の蔵(山忠本家酒造)というと非常に敷居が高いイメージがありましたが若蔵元は非常に人当たりも柔らかく、義侠を身近に感じました。
一方、酒造りに関しては現社長(第10代)と同じコンセプトを持ち、決して妥協しない本物志向の酒造りを続けると話していたのが対照的でした。 (なお、山忠本家酒造の酒造りに関するこだわりについてはこの場では割愛しますが、ご興味ある方は検索してみてください)

さて、今回のテーマの「えにし」というお酒は過去のなごみの会において完飲されないことがありました。理由はわかっています。

「えにし」を含め、この義侠というお酒の特徴は、特Aクラスの山田錦、木曽川の伏流水を用い、純米造りにこだわり、熟成させることで酒のうまみを引き出して造った芳醇旨口系のお酒です。

いわゆるサラサラと飲める淡麗辛口のお酒の対極に位置し、ずっしりとした味わいなので飲み応えがあるのです。 (また、なごみの会に参加している方は日本酒に精通している方ばかりではないので玄人する受けする酒が好まれるとは限りません)

 そこでいかにおいしく「えにし」を飲むか、ということで若が提案した飲み方は「ぬる燗」でした。さらに酒肴も味が濃いものを組み合わせたところ、非常にいい感じで飲めました。
酒屋のマルタカさんは「鯖のへしこ」や「飛騨牛の味噌焼き」との組み合わせが気に入ったそうです。
私も同感で、「へしこ」や「肝入り丸干しイカ」といった塩辛い肴にも決して負けず、酒の味を感じながら飲めました。

でも、同時にこの飲み方はある意味「酒好き、玄人」的な飲み方だと感じました。
日本酒初心者や飲み始めて間もない方にとっては少々厳しいと思います。
飲み慣れていない方は、食べ物とのマッチングではなく、酒単体が自分の嗜好に合っているかを判断する事も多く、判断基準も「飲みやすさ」が基準になっているように感じます。
その証拠に日本酒の感想を伺ったときに「おいしい」ではなく、「飲みやすい」と多くの方がおっしゃいます。
その考え方から行くと「えにし」のようなお酒は酒通には受けるが、一般的には理解しにくいお酒になるわけです。
最高の酒米、純米造り、長期熟成など「本物の日本酒」を追求しても、玄人にしか理解してもらえない。それでは山忠本家酒造さんにとっても日本酒の将来にとっても良いことではありません。
大切なことは本物を追求しつつ、日本酒の愛飲者のすそのを広げ、その中からより根強いファンになってもらうことです。

そこで、「義侠」を飲みやすく、多くの方に飲んでいただけるように造ったのが「はるか」です。このお酒の設計には若蔵元も加わり、義侠に新たな流れを作りました。
このお酒は単体でも飲みやすく、それでいて義侠らしさを表現しています。
今回、真っ先に空になりました。

さて、今回のお酒の選択には理由があります。
実は「えにし」も「はるか」も元になるお酒は「義侠 60% 1500k」です。
「えにし」は「義侠60%」をベースにブレンドし3年くらい常温熟成した酒であり、「はるか」は「義侠60%」に数種類のブレンドをし、加水をしてアルコール度を下げて熟成させたお酒です。
同じベースなのにこれほど味が変わるのは驚きです。そこを皆さんに体験していただきたかったわけです。

蔵元は次のような表現をしていました。
「今までは3段飛びのステップ(義侠60%)、ジャンプ(えにし)しかなかったところに、ホップ(はるか)を入れたことにより、より多くの人に「義侠」というお酒を楽しんでもらえます」

ぜひ皆様、義侠を飲んでみてください。

なお、参考までに義侠のラベルについても説明しておきます。
私も最初は「○○%、○○k仕込 ○○BY」の意味がまったくわからず、お酒の違いも理解できませんでしたが、わかってしまえばとてもシンプルでわかりやすいものでした。

○○% これは精米歩合です。(60%位が吟醸クラス、40%位は大吟醸クラス)
○○k これは仕込みのタンクの大きさで小さいほうが高級です。
○○BY BYとはBrewer Year(ブュルワー・イヤー)の略。醸造年度です。


伝統的に日本酒は一年で飲みきるものでした。時間が経った酒と新酒とでは酒質が変わってしまうため、古酒と新酒をブレンドして大きく味を変えないようにしていました。
また、早く売ってしまうほうが貯蔵コストもかからないため経営的に楽ですので、あえてBYを表示していませんでした。
一方、BYと表記することは熟成貯蔵することを前提としています。
長く熟成させて良くなる強い酒を造るには、しっかりとした造りが必要で、熟成のための冷蔵貯蔵コストも掛かります。つまり、○○BYと表示することは酒造りに自信がある裏づけと言えます。

さらにラベルに「義侠」と大きく書かれたお酒は、原酒です。
一方「えにし」、「はるか」(他には「慶」「侶」など)とラベルに大きく書かれたものは定番品です。上記の原酒を元に、ブレンドをして蔵で熟成貯蔵をして商品となります。
店長
   
   
2011年9月10日(土)開催
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