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店長の独り言

ひやおろし、続々入荷

皆さんは、「ひやおろし」を御存知でしょうか?
日本酒は、通常、秋に原料を仕込み、翌年の春に新酒ができあがります。この出来上がった新酒を搾り、発酵を止めるために一度火入れ(加熱殺菌)し、原酒が出来上がります。
(一般の清酒はこの後、割水をして、再度火入れをして出荷されます。)
「ひやおろし」は、最初の火入れの後、暑い夏の間をひんやりとした蔵で眠って過ごし、熟成を深めます。
ひと夏熟成させることで、新酒の荒々しさが消え、丸みのある酒質となるからです。
やがて秋風が吹き始めたら、いよいよ目覚めのとき!
ほど良く熟成した酒は二度目の火入れをせずに「生詰」めし、出荷となります。
その昔「冷や」のまま貯蔵用の大桶から木樽に「移(おろ)」して樽詰めしたことから「冷移(ひやおろし)」と呼ばれ、秋の酒として珍重されてきました。
豊穣の秋にふさわしい、旨味溢れる円熟の味わいが、お値打ちに楽しめる。それが「ひやおろし」の魅力です。
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高知 酔鯨のひやおろしです。純米吟醸造りで、やや高級な「ひやおろし」です。
長野 夜明け前 「生一本 ひやおろし」 この蔵の定番酒のひやおろしです。仕込み水は、蔵がある小野宿の背後にある霧訪山(きりとうやま)の伏流水を使っています。この酒は島崎藤村にちなんだ名前です。
静岡の開運のひやおろしです。兵庫県産の山田錦を全量に用いて55%まで磨き、冬にタンク1本分だけ少仕込みされた純米酒。
岐阜の養老町の「醴泉」のひやおろしです。このお酒は、すぐ下の「美濃菊」と同じ蔵ですが、この醴泉はプレミアムブランドでトヨタとレクサスの違いがあります。私が一番注目しているお酒です。
岐阜の養老町「美濃菊」のひやおろし。お値打ちです。
福井 黒龍のひやおろし 浜鮨のお燗酒はこのお酒と同じ原酒です。飲み比べると、「お酒を熟成させること」の意味がわかります。
一本だけ新聞に包まれて、異彩を放っていますが、酒に光が当たらないように、蔵の気配りです。このお酒は「義侠」山田錦70%精米の純米酒。蔵としては「ひやおろし」と謳っていませんが他のお酒と同じように、熟成させたお酒です。精米率が高い(敢えて米を磨いていない)のですが、山田錦という米の実力、蔵の技術力を問うために造ったお酒です。