当店において、昨年の10月、今年の2月と、港栄町の美濃屋さんと共に日本酒の会を開催し、大変盛況のうちに終了しました。特に2月の会ではキャンセル待ちの方が多かったので、急きょ、追加開催したほどです。リピーターの方はもちろん、初めての方にも喜んでいただき、好評につき、第3回を開催します。
今回のテーマは「ひやおろしを飲む」です。
日本酒にとって秋というのは、「ひやおろし」が出荷される時期です。「ひやおろし」と言っても、おそらく多くの方がご存知ないでしょう。
日本酒は秋に収穫したお米を仕込み、翌年の春に新酒ができあがります。この春先に搾った新酒が原酒となって市場に出荷され始めます。
「ひやおろし」になるお酒は、あえて春先に出荷されず、暑い夏の間をひんやりとした蔵で眠って過ごし、熟成を深めます。ひと夏熟成させることで、新酒の荒々しさが消え、丸みのある酒質となるのです。
やがて秋風が吹き始めたら、いよいよ目覚めのときです。
程良く熟成したお酒は二度目の火入れをせずに「生詰」めし、出荷となります。その昔「冷や」のまま貯蔵用の大桶から木樽に「移(おろ)」して樽詰めしたことから「冷移(ひやおろし)」と呼ばれ、秋の酒として珍重されてきました。
豊穣の秋にふさわしい、旨味溢れる円熟の味わいが「ひやおろし」の魅力です。今回はその「ひやおろし」を楽しみたいと思います。
そこで、下記のとおり、「ひやおろしを飲む」会を開催します。
ご興味のある方も、初めての方も、奮ってご参加ください。
普段飲んでいる定番酒との違いを感じて頂きたいと思います。
・会場 浜鮨(入船1丁目7-30)
・開催日 11月 19日 土曜日 受付 6:15~
(11/12は満席となり、追加開催です)
開宴 午後6:30から9:00(終了)
・定員 24名
・参加費 6000円 (前売り券 5500円)
◎なお、この「みのはま会」は完全予約制ですので、事前に浜鮨、または美濃屋にてお申し込みください。当日はご予約の方のみの受付となります。
◆お値打ちな前売り券をお勧めします。
申し込み、お問い合わせは
浜鮨 店長 竹川 TEL 651-7491
美濃屋 店長 三輪 TEL 654-2315
年: 2016年
魚の持ち込みはお断り
お客さんが釣った魚やもらった魚(タイとかハマチとか)をおろして欲しい、と店に持っくる、という話を同業者から時々聞く。
当店でも年に数回あるのだが基本的にはお断りしている。
ただ、どうしてもという場合は有料でおこなっている。
例えば、お医者さんに、ちょっと怪我をしたからといってタダで治療してもらうだろうか?
表現は大げさだが、基本的に同じことである。
魚をおろすのは包丁とまな板だけで処理できるから簡単に思うかもしれないが、そこには技術やそれに見合った設備が必要なのだ。
やる気になれば、包丁もまな板もホームセンターや通販で売っているし、おろし方もユーチューブにあるのだから、仕上がりは悪いかもしれないが、自分でやることは可能だ。
一般の方向けおすすめ包丁(店長も持っています)
にもかかわらず、それを依頼するのは、すぐに食べれる状態とか、きれいに調理するとか、ウロコや内臓の後始末とか、ご自分で出来ないから依頼をするわけだ。
それこそが、飲食店として代金を頂いている仕事なのだ。
さらに、その対価を持ってきた魚で支払うというのは言語道断である。
使う予定のない魚、鮮度が落ちた魚をもらってもどうしようもない。
下手をすればゴミ箱に捨てるしかないのである。
先日、排水の流れが悪くなった。
小麦粉や油かすなので下水が詰まりかけていたのだ。
そんな時はすぐに下水のパイプの中を高圧洗浄機で洗い流さないといけない。
もちろん業者に頼らず、自分でやる。
実は過去に2回パイプ詰まりに苦い経験がある。
1回目は自分で直すことができず、業者を呼んだらぼったくられた。
確か10万円以上取られたと思う。通常なら2万円位で済んだはずだ。
悔しかったのでそれ以降は高圧洗浄機を買って自分でやっていた。
パイプクリーニングホース
しかし、自分でできる事が災いとなって、今回のように詰まりかけても慌てずのんびり構えていたら、完璧に詰まってしまい、再度業者を真夜中に呼ぶ羽目になった。
(幸いこの時は知人の業者だったので安くやってくれたが)
そんなこともあり、下水の流れが悪くなったら、詰まる前に高圧洗浄機を突っ込まないといけない。
なんでもトラブルが大きくなる前に対応するのが大切だ。
釣り堀をなめてはいけない
今日、お客さんから、「ブログ読んでるよ。最近は釣り行かないの?」と声をかけてもらった。
8/11に小アユを釣りに行って以来、御無沙汰だったが、昨日、姪と釣り堀に鯉を釣りに行ってきた。
なんだ釣り堀か、と侮ることなかれ。
その釣り堀には、釣り人を熱くさせる仕組みがあるのだ。
今回は姪と一緒に行ったので、真剣にやっていないが、自分ひとりなら一心不乱に釣っていただろう。
レンタル竿をあるが、もちろん自前の釣り竿で勝負だ。
その仕組みとは、「釣った重量に応じて、キャッシュバックがある」というものだ。
1時間800円の入場料を払い、釣った魚を20円/kで買い取ってくれる。(上限は20k)
もし、上限の20kをつれば、400円で遊べるわけだ。
ちなみに、鯉の重量は0.5から1k位で平均値を0.7kとすると、約30匹を釣らないといけない。
つまり、2分で1匹のペースとなる。
餌を投入し、アタリを取り、魚を掛けて、取りこむという一連の作業を2分で繰り返さないといけない。
これは、相当ハードだ。
仮に、大きな魚がかかったら、取り込むのに時間がかかる。魚が暴れると針も外しにくい。
ちなみに、昨日の私は1時間50分やってキャッシュバックは300円だった。
私が中学生のころは、釣り堀もたくさんあったが、現在まで継続しているところはとても少ない。
レジャーの多様化で釣り堀経営は決して楽ではないのだ。そんな中でこの釣り堀は色々な工夫をして集客をしている。
私がこの釣り堀を知ってから25年くらい経つが、老若男女、コンスタントにお客さんが来ているのは本当にすごいと思う。
良かったら、近隣の方は行ってみてください。
有松フィッシュガーデン 052-624-1091
国道23号線 有松インターを降りてすぐ
実は私はFPの資格を持っている。(といっても、初歩的なレベルだが)
FPとはファイナンシャルプランナーという資格のことで、一家の「経済生活」のやりくりに関する知識やその知識を有する人のこと。
違う言い方をすると、どのようにお金を貯めるのか、使うのかの知識です。
一般的には、銀行員や保険のセールスマンが持っています。
正直、日本中を探しても、寿司屋でFPの資格を持っている人はほとんど居ないだろう。
本当は、寿司屋の売上に直結するような資格ではないから取得する必要はまったくないが、お店を経営していく上で知っていたほうが良い知識だったし、興味があったので試験を受けたわけである。
たとえば、皆さんは、
保険の契約内容について十分に知っているだろうか?
定期預金だけで老後の貯金はできるのだろうか?
もっと効率よく、借金を返資する方法はないのか?
などなど、誰にも当てはまる問題なのに、真剣に考えたり、調べているだろうか?
大きな金額のお金が動くのに、銀行や保険会社まかせになっているのが普通である。
私はいつも不安だった。本当にその選択が自分にとってベストか?
最も無駄がない契約だろうか?
こういった問題に対して、FPの知識は役立った。
少なくとも、今は自分の知識の中でベストに近い選択をしていると思っている。
(もちろん、新しい金融商品やこの瞬間の自分自身の環境が時々刻々と変化しているからベストな選択は無理だと思うが)
また、こんな使い方もできる。
保険や投信など金融商品の執拗な売り込みに対しても、「FPなので」といえば、きっぱりとお断りできる。
女将も「うちの家族にFPがいるので。。。」と言っているらしい。
日本では、お金の話は「汚らわしいもの」と考えられ、お金について学ぶ機会はなかったが、お金に振り回されないために、すべての人が少しは勉強をした方が良いと私は思う。
冷やし中華、はじめました
「冷やし中華、はじめました」といっても、当店のことではない。
「冷やし中華、はじめました」というフレーズを考えてみるとあまり季節感がない中華料理の中で、これほど夏を感じさせるフレーズはなかなか見つからない。
中華料理店にこの張り紙がされると、夏が来たと感じる。
一方、和食ではどうだろうか?
食材に季節感があるので、季節ごとで献立が変わっていくのが当たり前で、この「冷やし中華、はじめました」に勝るようなフレーズはなかなか見つからない。
そんな中でも、和食だったら何だろうと考えてみると、秋なら「カキフライ始めました」となるだろう。
今年は、長雨の影響で少々粒が小さいのが玉にきずなのだが、秋の食材にカキははずせません。
ということで当店もカキフライ始めました。
良かったら食べに来てください。
さて、問題です。カツオの旬はいつでしょう?
答えは、春と秋
年に2回あります。
カツオの移動(回遊)は、基本的には南北移動です。
春3-5月にかけて黒潮に乗って北上していき、常磐・三陸沖・北海道沖でUターンののちに秋に南下してきます。
目に青葉、山ほととぎす、初鰹
と春を詠んだ句に入っているのは北上する「登り鰹」のことです。
この時は、脂があまり乗っておらず、さっぱりとした味です。
一方、東北、北海道でUターンをした後、秋に捕れるカツオは「戻り鰹」と言われ、脂が乗ってもっちりとした味です。
今はちょうど、戻り鰹の時期でもっちりとした脂が乗った鰹が入荷しています。刺身、タタキはとても美味しいです。
また、カツオは生で食べるのはもちろん、鰹節にして使います。
鰹節からとっただし汁は日本料理においては基本中の基本の材料です。
和食と言うとマグロの刺身をイメージしますが、実はカツオの方が重要な食材といってもいいでしょう。
なお、鰹節にするには、脂があまり乗っていない方が良いので、春に捕れた鰹の方が上物とされています。
独立なら貯金はするな、借金を作れ。
私はもともと実家が寿司屋だったのだが、わけあって大学を卒業し、サラリーマンを経験してからこの業界に入った。
修行時代、給料は手取11万だった。拘束時間も長く、時給で計算すると500円位(笑)で、サラリーマン時代に比べ1/3位に減った。当時でさえ労働基準法に違反し、今でいうところのブラック業界である。
でも、技術や経験を得るために行っているのだから、何の不満もなかったし、飲食店業界だけでなく、他の業界も修業とはそんなものだ。
いやむしろ、お金をもらって練習をさせてもらい、良い先輩たちと知り合えたことが今でも財産である。
私は自宅から通勤し、食事も付き、帰る時間も遅かったので、飲んで帰ることもないから貯金もできた。
一般的に、10~15年くらい修行をして職人として腕を磨き、真面目に貯金をすれば500~1000万貯まり、小さなお店を出すこともできる。
これが、料理人が独立するためのビジネスモデルである。
ただ、技術面は別として、多くの職人たちがなかなかお店を出せなかったり、早々に潰してしまうことが多い。
なぜか?
簡単である。飲む打つ買うである。
休憩時間や休日にお金を使ってしまうため、なかなか貯金ができない。そんな人を何人も見てきたし、実はそういう人たちの方が多数派だった。
本当は空いた時間に経営の勉強をしたり、料理をもっと深く追求することが理想的なのだが、そういう人はあまりいない。
今、きっちり自分のお店を経営をしている人たちは、道からそれず、頑張った人たちともいえる。
私はと言うと、そういった事例を知っていたし、貯金をする以前に実家のお店をリニューアルした借金の返済があり、飲む打つ買うの余裕もなかったため、幸いにも道から外れなかった。
今となって思えば、貯金より先に借金をつくり、切羽詰まった状況に追い込んだのが良かったかもしれない。(笑)
さて、サブタイトルの「貯金はするな、借金を作れ」ですが、本当は借金は少ない方が良いに決まっている。
どんな事業も、自己資金をある程度、貯めてから独立したほうが事業が成功する確率は高くなるが、借金があって、一生懸命頑張ると言うのも一つの方法だと思う。